Batikとは?
インドネシアの各地で作られている、ろうけつ染めの布です。
布に、蝋(ろう)で絵を描き、それを染色することにより蝋で描いた線が残ります。
ろうけつ染めで作られた布をインドネシアではBatikと呼んでいます。
インドネシアのBatikは18世紀ごろから作りはじめられたと言われています。
一時は衰退しかけたBatikですが約350年間に渡る長い植民地支配から1949年に独立した後、インドネシア政府は多民族国家であるインドネシアの国民の心をひとつにするため、インドネシアの豊かな文化の象徴としてのBatikの着用を国民に推奨しました。
現在、Batikはインドネシアの正装として位置づけられています。
(デザインではなく、Batikの生地をつかった洋服はすべて正装となります。)
そんなインドネシア政府の呼びかけの甲斐があって、現在では多くのインドネシアの人が日常生活や公式の場でBatikを楽しんで着用しています。
〜Batikの種類〜
・手描き(Tulis):チャンティンという道具を使い一本一本の線を描いて作られます。
・型押し(Cap):モチーフのスタンプを使い蝋をつけます。
※バティックの柄やモチーフを機械でプリントされたものは、厳密にいうとBatikではありません。
inch by inchで扱うBatikは、
すべて手仕事により一枚一枚染め上げられたインドネシアのBatikです。
手描きBatikはもちろんのこと、
型押しのバティックであっても蝋のつき方や染めにより
一枚一枚が違います。
一枚のBatikは、世界でひとつだけの、一点もの
〜値段の違い〜
・Batikの描かれ方:手描きか型押しか、描かれる柄の細かさなど。
・生地の質:木綿(コットン)の織りによりきめの質感が全く変わります。
木綿が主流ですがシルク生地に染められたBatikもあります。
一枚のBatikは、約1m×2mです。
・染め、色:天然染料か化学染料か。単色か多色か。
天然染料(主に藍や木の皮が原料)で染められる場合は化学染料の倍以上の
時間がかかります。
〜Batikの産地〜
インドネシアのジャワ島各地、及びインドネシア全土
Batikは、作られる地方の歴史や文化や自然を反映しその土地ならではの模様や描き方染めに各地域の特徴が表れています。
(inch by inchでは、ジョグジャカルタ、ソロ、ラッセム、マドゥーラ、インドラマユなどの
蝋付けにより作られたもののみをセレクトしています。プリントのものはありません。)
知れば知るほど心惹かれる国インドネシア。
そのすばらしい文化のひとつ、Batik。
手仕事で一枚一枚作られたインドネシアのBatikのすばらしさを
たくさんの日本の方にも楽しんでいただきたいです。
inch by inch